追手風部屋親方の正体とは?元大翔山の経歴と関取続出の指導哲学
大相撲の土俵を華やかに彩る人気関取の数々。端正な顔立ちと堅実な相撲で角界の看板を背負い続ける遠藤聖大、突き押し相撲のスペシャリストとして埼玉県出身初の幕内最高優勝を果たした大栄翔勇人、さらには小柄ながら変幻自在の技でファンを沸かせる翔猿正也や重量感あふれる取り口が持ち味の剣翔桃太郎など、現代の土俵で存在感を放つ実力派がずらりと顔を揃えるのが追手風部屋です。
相撲界屈指の「関取養成所」として知られるこの名門を束ねているのが、元幕内・大翔山である追手風親方です。本場所中継の土俵下で審判を務める姿は見慣れていても、本人の素顔や指導方針については寡黙な職人気質も手伝って多くを語られていません。名門部屋を一代で築き上げ、実力者を次々と土俵へ送り出す親方の真の姿と育成の秘密に迫ります。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:追手風親方(本名:坂本直樹)は学生横綱連覇など大学相撲の頂点を極めた元幕内・大翔山で、立浪部屋を経て一代で名門を築いた名伯楽。
- 要点2:埼玉県草加市に構える部屋から遠藤、大栄翔、翔猿、剣翔など多彩な実力派関取を輩出し、角界屈指の関取在籍率を誇る。
- 要点3:自主性を重んじる合理的指導方針と女将さんの温かなサポートが結実し、2026年現在も次世代育成と世代交代を着実に進めている。
【プロフィール】追手風親方の本名と現役時代の経歴|元大翔山の実績
追手風親方の本名は坂本直樹(さかもと なおき)。1966年7月7日、石川県鳳至郡穴水町(現在の鳳珠郡穴水町)に生まれました。大相撲ファンには四股名である「大翔山(だいしょうやま)」として親しまれ、恵まれた体格と卓越した技術を武器に土俵を沸かせた名力士です。
追手風親方の経歴を紐解くと、現役時代から傑出した相撲センスの持ち主であったことが分かります。1989年1月場所に幕下最下位格付出で名門・立浪部屋から初土俵を踏むと、持ち前の出足と力強い寄り身を武器にスピード出世を果たしました。1990年3月場所で新十両に昇進、同年9月場所には新入幕を果たしています。
最高位は東前頭2枚目。幕内在位は通算17場所に及び、上位陣と幾度も名勝負を演じました。惜しくも怪我に泣かされる時期が続き、1995年11月場所をもって現役を引退。引退後は年寄「中立」を経て「追手風」を襲名し、親方としての新たな道を歩み始めました。
【相撲の原点】日本大学相撲部時代のエリート街道と角界入りの軌跡
追手風親方の卓越した指導手腕の根底には、アマチュア相撲界の最高峰で培った濃密な経験があります。金沢高校から日本大学文理学部へと進学した親方は、名門中の名門である日本大学相撲部のエースとして黄金期を支えました。
大学時代の戦績はまさに圧巻の一言です。1986年と1987年に学生横綱(全国学生相撲選手権大会個人優勝)を2年連続で獲得。さらに全日本相撲選手権大会でも優勝してアマチュア横綱に輝くなど、当時の学生・アマ球界で絶対的な強さを誇りました。当時から「大型で柔らかく、押しも組手もこなせる万能選手」と高く評価され、角界入りした際も鳴り物入りでのプロ転向でした。
この日大相撲部での人脈と実績は、現在の部屋運営におけるスカウティングや力士育成のネットワークとして大きく活きています。名門アマ相撲の頂点を知る親方だからこそ、大学や高校で相撲を学んできた若手たちが大相撲のプロの世界に適応するための架け橋となる的確なアドバイスを送ることができるのです。
【関取王国】追手風部屋の所属力士たち|遠藤・大栄翔・翔猿らの躍進
追手風部屋の最大の特徴は、番付上位で戦う幕内力士を同時に複数抱える圧倒的な層の厚さです。現在に至るまで追手風部屋所属力士たちが幕内上位戦線を賑わせ続けている背景には、タイプの異なる実力派が集結している点が挙げられます。
その筆頭格が、日大の後輩でもある遠藤聖大です。大学時代に幕下10枚目格付出の資格を得て入門し、初土俵からわずか3場所で新入幕を果たすなど社会現象を巻き起こしました。相撲巧者として知られ、技能賞をはじめとする数々の三賞を受賞し、追手風部屋の看板力士として土俵を牽引し続けています。
さらに部屋の強さを証明したのが、埼玉県出身の大栄翔勇人です。高校相撲の名門・埼玉栄高校から入門した大栄翔は、突き押しを磨き上げ、2021年1月場所では埼玉県出身力士として史上初となる幕内最高優勝を成し遂げました。親方の下で弱点を克服し、角界屈指の押し相撲を完成させた好例です。
加えて、多彩な技と驚異のスピードで土俵をかき回す翔猿正也、巨体を活かした力強い取り口で幾度も上位を破る剣翔桃太郎、さらにアマチュアタイトルホルダーの大奄美など、個性豊かな関取陣が互いに刺激し合いながら土俵を務めています。部屋の稽古場に関取が常に複数人揃っている環境そのものが、若手力士の成長を飛躍的に加速させる要因となっています。
【指導手腕の真相】なぜ強い関取が育つのか?追手風親方の近代的な指導方針
大相撲の伝統的な部屋といえば、激しいぶつかり稽古と絶対的な上下関係をイメージする方が多いかもしれません。しかし、追手風親方の指導方針は極めて近代的で合理的です。親方は力士一人ひとりの個性を何よりも尊重し、「型にはめない指導」を徹底しています。
追手風親方は稽古場において、過度な怒号を飛ばすことはほとんどありません。自ら土俵下で静かに力士の動きを見守り、取り口の長所をどう伸ばすかに主眼を置いています。突き押しが得意な大栄翔には徹底して出足の速さを磨かせ、技術派の遠藤や翔猿には持ち前の柔軟性と勝負勘を活かせるようサポートしてきました。
また、強豪・埼玉栄高校の山田道紀監督や日本大学相撲部との信頼関係に基づき、基礎ができている入門者の能力をスポイルすることなく、大相撲の土俵に最適化させるアプローチを得意としています。怪我を防ぐための体幹トレーニングやストレッチの重要性を早くから導入し、長期的な力士寿命を見据えたマネジメントを行っている点も、追手風親方が名伯楽と呼ばれる理由です。
【部屋の舞台裏】埼玉県草加市の拠点と力士を支える追手風部屋の女将さん
1998年10月、立浪・伊勢ヶ濱グループ(現在は時津風一門)の友綱部屋から分家独立して創設された追手風部屋。本拠地を構えるのは東京都内ではなく、ベッドタウンとして発展する埼玉県草加市瀬崎です。
都心の喧騒から離れた埼玉県草加市の部屋は、敷地内に充実した設備を備え、落ち着いた環境で稽古に専念できる理想的な拠点となっています。地元・草加市をはじめとする東埼玉エリアの地域住民や後援者との絆も深く、地域に根ざした相撲部屋として温かい応援を受け続けています。
そして、力士たちの生活面とメンタル面を陰で支え続けているのが、追手風部屋の女将(おかみ)さんである坂本知恵さんです。関取衆から若い幕下以下の力士まで、大所帯の胃袋を満たす毎日のちゃんこや栄養管理、体調管理に細心の注意を払い、まるで母親のような温かさで部屋全体を包み込んでいます。親方の厳しいプロフェッショナルな視線と、女将さんの温かな気配りが両輪となり、力士たちが精神的な安定を保ちながら相撲に打ち込めるアットホームな土壌が作られています。
【2026年最新】追手風親方の現在と部屋の世代交代・新たな展望
2026年現在、追手風親方は日本相撲協会において要職を務め、本場所の公正な運営と審判業務に重責を果たしています。土俵下で審判委員として鋭い眼光を向ける姿は、角界の規律と信頼を象徴する光景の一つです。
部屋に目を向けると、長年看板を張ってきたベテラン関取陣が円熟味を増す一方で、着実な世代交代の波が押し寄せています。追手風親方の現在は、遠藤や大栄翔といった功労者のコンディションを綿密に支えつつ、次代の関取候補となる若手力士の育成に情熱を注ぐ日々です。
日大相撲部や高校相撲界から有望な新人を定期的にスカウトし、部屋伝統の「長所を伸ばす稽古」で幕下上位へ送り込むサイクルは今なお健在です。名門の地位に甘んじることなく、時代に合わせた稽古法やケア体制を取り入れながら進化を続ける追手風部屋。角界の勢力図を語る上で、この草加の名門から今後も目が離せません。
【追手風部屋の親方】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:追手風親方の現役時代の四股名と最高位は?
A1:現役時代の四股名は「大翔山 直樹(だいしょうやま なおき)」です。立浪部屋所属の幕内力士として活躍し、最高位は東前頭2枚目でした。学生時代には2年連続で学生横綱に輝くなどアマチュア界の頂点を極めた実績を持ちます。
Q2:追手風部屋はどの一門に所属していますか?
A2:現在は時津風一門に所属しています。もともとは立浪・伊勢ヶ濱グループの友綱部屋から独立しましたが、2000年代以降の一門再編を経て、現在は時津風一門の有力部屋として活動しています。
Q3:なぜ追手風部屋からは関取が多く誕生するのですか?
A3:日本大学相撲部や埼玉栄高校など強豪校とのパイプによる優秀な人材獲得に加え、親方の「型にはめず個性を伸ばす」近代的な指導方針が挙げられます。また、稽古場に遠藤や大栄翔など実力派関取が揃っているため、若手が日常的に高レベルな稽古を重ねられる環境が整っていることも大きな要因です。
まとめ:名門・追手風部屋が角界に刻む新たな歴史に注目
追手風部屋の親方・坂本直樹氏は、学生横綱連覇という輝かしい実績を背負って角界へ飛び込み、引退後は指導者として並外れた手腕を発揮してきました。遠藤聖大、大栄翔勇人、翔猿正也、剣翔桃太郎といった多彩な力士たちを開花させた背景には、根性論にとどまらない合理的で選手ファーストな指導哲学があります。
埼玉県草加市に根を張り、女将さんの温かなサポートとともに築かれた部屋の絆は、過酷な勝負の世界を戦い抜く力士たちにとって何よりの支えです。2026年を迎えた土俵の上でも、ベテランの意地と次世代の台頭が交錯し、追手風部屋の力士たちはファンを魅了し続けています。名伯楽が率いるこの名門が、次にどんな大器を育て上げるのか、大相撲の土俵から今後も目が離せません。 (出典: 追手 風 部屋 親方(Yahoo!ニュース))